2―4.ナチスとUFO
ナチスUFOの存在については、1990年代に矢追純一氏が調査・報告していましたが、其の後に飛鳥昭雄氏も独自に調査を行い、確証が深まったと言われています。
矢追氏にこの情報をもたらした人物は、秘密結社「聖堂騎士団(テンプル騎士団)」のメンバーである、ノベルト・ラトフォッファーなる人物だと言います。これは恐らく矢追氏の番組の中では「Mr.E」と呼ばれる人物であると思われます。
ラトフォッファー氏によれば、第二次世界大戦中のナチスドイツのUFOは2つの組織で開発が進められていたと言い、一つはナチス親衛隊SSの中にある「E4」と呼ばれるセクションで、もう一つは先に紹介した秘密結社であるヴリル協会だと言います。
RFZ型UFOと言われる写真
ヴリル協会の開発責任者はシューマン博士という科学者で、ここで造られるUFOには「RFZ」というコードネームが付けられていました。1934年、ヴリル協会では、既にこの「RFZ-1」というタイプのUFOを完成し、「RFZ-2」と言われる機種のテストフライトに成功していたと言うのです。
このタイプのUFOは、その周囲に電磁場を発生し、空気がイオン化する事から外形が変形して、色も変わって見えるという特徴がありました。そして1938年までに、さらにその発展形である「RFZ-5」まで開発されましたが、その後、コードネームが「ハウニヴ―」に変えられ、1938年8月には「ハウニヴー1」の初飛行が行われたと言います。
この「ハウニヴー1」は直径が25メートルあり、乗組員を8名乗せて,時速4800キロ(現在のジェット旅客機が時速800キロ前後)を出し、その後に改良され、時速は1万7000キロまでスピードアップしたと言うのです。
一方、親衛隊SS部隊、E4の方では1938年にハンス・コーラという科学者が開発した画期的なエンジンを利用してUFOの製造を始めました。イギリスの情報部が調査した「新エネルギー源に関するハンス・コラーの発明」と題する報告書があると言いますが、そこではコーラー氏の発明したこのエンジンは次の様なものでした。
まず主体は強力な棒磁石と、それにある特殊な巻き方で巻いた銅線とで成り立っています。こうしたマグネットコイルを6個用意し、それを六角形に配置し、そこにコンデンサー2つと筒型コイル及びスイッチで構成された電気回路を接続するという、簡単なものです。
これを作動させるには、まずスイッチを切っておき、六角形に配置されたマグネットを互いに少しづつ離し、互いに調整をしていきながら電流を監視すると、電流計の針が振れ始めると言います。そしてテンションが上がってきたところでスイッチをオンにする事で、この電気回路に強力な電圧が発生すると言うのです。
イギリスの情報部の報告書によれば、ハンス・コーラ自身が、この現象がどの様な理論により起こるのか説明できなかったとありますが、イギリスの情報部で検証したところ、確かにこのコーラ氏の発明したエンジンで電力が発生し作動したと報告書には書かれていたそうです。
親衛隊SS部隊のE4では、このコーラ氏のエンジンをさらに強力なものに発展させ「トゥーレ・タキオレーター」と呼ばれる反重力推進エンジンを完成させたと言われ、そのエンジンを載せた「ハウニヴー2」の開発に取り掛かったと言われています。このハウニヴー2は直径が26メートル、高さが11メートルという大型のもので、乗組員は20名で時速は約6000キロ、55時間の飛行をする事が可能なものでした。
このハウニブー2ですが、その後にドイツで量産体制に入ったのですが、まもなく終戦となりドイツで世に出る事はありませんでした。
第二次世界大戦中、ヨーロッパ戦線の戦闘機パイロットの間で「フー・ファイター(幽霊戦闘機)」と呼ばれたものの中に、このドイツ製UFOが含まれていたと言われています。
またドイツの開発したと言われるUFOの中には、このハウニヴー型以外にも「葉巻型母船アンドロメダ」というものがあったと言われています。その大きさですが、全長139メートル、幅30メートルもあり、トゥーレ・タキオネーター4基、シューマン・レビテーター2基が搭載され、その速度は時速3万キロになったとも言うのです。
ただしこのアンドロメダ母船に関して言えば、設計段階で終戦を迎えてしまい、結局、ナチスドイツでは実機製造にまで至らなかったと言われています。