7.UFO問題の主体者についての考察
さて、UFOの問題はよく「アメリカ政府の隠蔽」という話があるが、果たしてそうなのだろうか?
このサイトでアイゼンハワー大統領の事を取り上げたのには、私なりの見解があって、このアメリカ政府による隠蔽工作という事では解決しないのではないかと、実は考えていたりする。
先アイゼンハワー大統領の章で「元CIA職員の証言」を取り上げましたが、そこには重要な示唆が含まれているのをお気づきになった方もいるのではないかと思います。
元CIA職員は証言の中で「宇宙人について何か、全てを知ろうとするアイゼンハワー大統領やブッシュに会う事になるだろう。MJ-12が見つけ出す筈であったのに、一度も彼に報告書を送っていなかったんです。」と語っています。これは恐らくMJ-12(マジェスティック12かマジョリティ12か判りませんが、おそらくトルーマン大統領の時代にアメリカ政府内に、このUFO情報を掌握するセクションが立ち上がったのは事実としてあったのでしょう。しかしそのセクションから、当時、次期大統領であるアイゼンハワー大統領の所には、全ての情報が報告されていなかったという事が、この証言から読み取る事が出来ます。この事について生々しい発言が続いています。
「到着すると彼等は私達を呼び入れました。そしてアイゼンハワー大統領とニクソンがそこにいました。それで彼等は言ったんです。我々はMJ-12やエリア51の人々を呼んだんです。ですが自分達のやっている事は政府は全く管轄外だと私達に彼等は言ったのです。」
つまり当時のアイゼンハワー大統領とニクソン副大統領の二人が、就任後にエリア51(ネリス空軍基地)の担当者を呼び出して、報告が入っていない事を言うと、「管轄外だから口を出すな」という事を述べたと言うのです。そこでアイゼンハワー大統領はCIAの情報担当者である、この証言者とその上司を呼び、彼等をエリア51に差し向けて、大統領の意見を伝えさせたというのです。
「だから彼は言ったんです。君と君の上司とで彼らの所へ飛び、彼らに私の個人的メッセージを伝えてもらいたいのです。それはこうです。引き受けていようがいまいが、彼らに伝えて下さい。来週までにワシントンに来て私に報告してください。もしそうしなければコロラドから第一軍団(アメリカ陸軍)を得て、そこへ行き基地を乗っ取ります。どんな種類の機密資材があるなんで関係ない。我々はそれをバラバラに引き裂くつもりだ。」
要はエリア51の担当者に対して、ワシントンに今の状況報告しろ。さもないとアメリカ陸分の第一軍団、これは陸軍総軍の指揮下に入っており、必要に応じて環太平洋地域におけるアメリカ陸軍の活動を監督する任務をもつ司令部部隊ですが、この軍団をもってエリア51を破壊するというメッセージを届けさせたと言うのです。
タシット・ブルー=US AIR FORCE提供
そしてCIA職員と彼の当時の上司は、そのアイゼンハワー大統領のメッセージを携えてエリア51に乗り込み、そこで様々な反重力の研究状況、またUFOのテクノロジーや、それを支援する異星人の存在を知る事になりました。そしてそこで見た事などをワシントンに還り、アイゼンハワー大統領に伝えたと言うのです。その時の様子については以下の状況であったと言います。
(インタビューア)
アイゼンハワー大統領は確かに円盤が本当である事やエイリアンがいる事を知っていたと思うのですが、ですから不思議に思ったのですが、彼は何に対して驚いていたのでしょうか。
(元職員)
ブラックブログラムについて驚いていたのです。アイゼンハワーは言いました。これは完全に秘密にしておかなくてはならない。わかるでしょう?私達はこれについて話すことはできないんです。
アイゼンハワー大統領が、休暇先から突如姿を消したのは1954年の事でした。一方、元CIA職員とその上司をエリア51に派遣したのは1958年頃であったと言いますから、恐らくここでインタビューアの語る様に、異星人が地球に訪問して、そこで活動をしていた事自体、アイゼンハワー大統領は認識していたと思われます。しかしそこでどのような事が進行していたのか、大統領の元には報告が入っていなかったという事がここで分かります。
ここで大統領が驚いていたのは「ブラックプログラム」であったと言いますが、それはどの様なものなのか。それについてCNNに以下の記事がありましたので紹介します。
エリア51の極秘偵察機、パイロットが語る
https://www.cnn.co.jp/fringe/35043552.html
ここで紹介されている偵察機開発プロジェクトも「ブラックプログラム」の一つであり、紹介記事は1978年から1985年までの事について触れられているが、恐らくエリア51では、この類の研究開発が、すでに1958年当時も秘密裏に進められていたのではないかと思われます。
このブラックプログラムについて、アイゼンハワー大統領は「これは完全に秘密にしておかなくてはならない。」と語ったと言いますが、これは異星人が地球に来ているという事ではなく、そこで政府も知らない膨大な予算をつぎ込み、様々な事が政府の枠外で進んでいたという事実について「秘密にしておかなければ」と考えたのではないでしょうか。
研究開発には民間の企業が当然関係しますし、そこには、後にアイゼンハワー大統領自身が退任の挨拶で語った「軍産複合体」も関与していた事でしょう。
つまりここからわかる事は、アイゼンハワー大統領の時代である1958年の当時、すでにUFO問題の実権は、アメリカ政府の手の中にあったのはなく、アメリカ軍も含んだ多国籍軍事産業やその資本家などの手中にあったと考える方が、理に適うと思えます。