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5.マジェスティック12

 MJ-12(マジェスティック・トゥウェルヴ、英: Majestic 12)とは、1984年にアマチュアのUFO専門家が「MJ-12 の活動についての秘密文書」や、ハリー・トルーマン大統領の署名が入った手紙などを「発見」し、その後アメリカ国内で盛んに流布され、マスコミでも取り上げられブームとなった。日本でも当時のオカルト番組や雑誌で特集された事から、かなり有名なモノになりました。

 しかし現在においては、UFO研究家がでっち上げた一連の偽文書と云う事で、この文章の中に書かれている宇宙人に関する調査や、宇宙人との接触や交渉を、過去60年に渡って秘密裏に行ってきたとされるアメリカ合衆国政府内の委員会の名称とされていた、この話についても、ほぼでっち上げ文章の扱いとなっています。

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ウィリアム(ビル)・ムーア氏

 この文書の出ところは、1984年12月11日、テレビプロデューサーのジェイム・シャンデラ(Jaime Shandera)が、厳重に包装、封印された匿名の郵便小包を受け取った事から始まります。中には未現像の35mmフィルムが入っていました。
 シャンデラは少し前から接触を受けていたUFO研究家ウィリアム(ビル)・L・ムーア(William(Bill) Moore)にこのフィルムを託し、現像してもらったという事で、そこには以下の事が書かれていました。

    1.1952年11月18日の日付で、ロスコー・H・ヒレンケッター海軍少将が

  ドワイト・D・アイゼンハワー次期大統領に対して行ったブリーフィング

  (説明)用の文書。


    2.1の付属文書で、1947年9月24日の日付の、ハリー・S・トルーマン

  大統領からジェームズ・フォレスタル国防長官に宛てたもの。この文書は

  フォレスタルに対し、

  「核科学者のヴァネヴァー・ブッシュ博士と協議の上、大統領にのみ直接

  責任を持つ、ロズウェル事件の調査をする委員会を設置する権限を与え、

  これを“マジェスティック・トゥエルブ”(MJ-12)と名付けるよう」

​  に求めたもの。

このマジェスティック12委員会は12名の著名な科学者、技術者、軍人、情報専門家から構成されていたと言います。

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ロスコー・H・ヒレンケッター提督

海軍少将。
1947年5月1日〜1950年10月7日まで第3代CIA長官を務めた。
海軍退任後の1957年〜1962年、民間の大手UFO研究団体であるNICAP(全米空中現象調査委員会)の理事会メンバーであった。

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ヴァネヴァー・ブッシュ博士

1890/3/11〜1974/6/30
工学博士、MIT副学長、マンハッタン計画推進者。

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ホイト・S・ヴァンデンバーグ将軍

海軍少将。
空軍中将。第2代アメリカ空軍参謀総長。
1946年6月10日〜1947年5月1日まで第2代CIA長官を務めた。

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ジェームズ・V・フォレスタル国防長官

1892/2/15〜1949/5/22
第47代海軍長官、初代国防長官。
MJ-12着任中に亡くなる。後任はウォルター・スミス将軍。

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デトリーブ・W・ブロンク博士

1897/8/13〜1975/11/17
ジョンズ・ホプキンス大学学長、全米科学アカデミー代表。

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ドナルド・H・メンゼル博士

1901/4/11〜1976/12/14
天文学者。アメリカ天文学会会長。

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ゴードン・グレイ

1909/5/30〜1982/11/26
トルーマン大統領、アイゼンハワー大統領時代の政府高官。

第2代国務長官。

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ロイド・V・バークナー博士

1905/2/1〜1967/6/4
地球物理学者。海軍将校。

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ジェローム・C・ハンセーカー博士

1886/8/26〜1984/9/10
MITの航空技師、工学博士。

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ネイザン・F・トワイニング将軍

1897/10/11〜1982/3/29
空軍参謀総長、統合参謀本部議長。

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ロバート・M・モンターギュ将軍

1899/8/7〜1958/2/20
陸軍大将。
ロズウェル事件当時に、ホワイトサンズミサイル実験場を管轄するテキサス州のフォート・ブリス基地の副司令官

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シドニー・W・サウアーズ

1892/30/30〜1973/1/14
中央情報局、中央情報グループ長官、国家安全保障会議事務局長、軍事と外交に関する大統領特別顧問。

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ウォルター・B・スミス将軍

1895/10/5〜1961/8/9
陸軍中将、ソ連大使、中央情報局長官、CIA第4代長官。
亡くなったフォレスタル国防長官の後任でメンバーに入った。

 その後、シャンデラ、ムーア、そして核物理学者のスタントン・T・フリードマン(Stanton Friedman)が文書の真偽を確かめようとしていた処、ムーアとシャンデラは国立公文書館にあるファイルを閲覧するように示唆された暗号の手紙を受け取ったと言います。そして手紙通りに調べたところ、1985年7月にトワイニング中将に宛てた1954年の覚え書きを発見しました。
 そこには1954年7月16日にアイゼンハワー大統領が出席して開かれた国家安全保障会議の席上でMJ-12委員会がブリーフィングを行ったと書かれていたのです。

 1987年5月29日、シャンドラ、ムーア、フリードマンの3人は、MJ-12文書を公開しましたた。これはイギリスのUFO研究家ティモシー・グッドが、自分も写しを持っていてマスコミに公表するつもりだ、と発表したためだったと言われ、世界に先んじて発表しようという思いからだったようです。

 

 公表された後、この文書は世界中の研究家から、文書の真正性について、多くのパッシングを受ける事になりました。
 主な内容は以下の様な事でした。


  ・使われたタイプライターの製造がずっと後
  ・日付の書き方が不統一
  ・トルーマン大統領のサインが別の文書からの複写だった
  ・日付の形式と文書に押されたスタンプが、ムーア自身のスタンプとそっくり


 後の調査では、ウィリアム・ムーア氏がCIAのエージェントであると疑われた事もあり、この文章については、下火となっていきました。

 

・ビル・クーパー氏の発言
 1989年、NATO軍で情報担当下士官であったミルトン・ウィリアム(ビル)・クーパー(Milton William Cooper)は、海軍の情報士官だった1972年に見たという秘密文書「マジョリティー作戦」に関する情報を、インターネットに発表しました。この事から、マジェスティック12文書は、それを撹乱し隠すためのブラフとしての文書であったという説も浮上しました。

 これら情報はどこまでが真実で、どこまでが虚偽なのか、定かではありません。ただ言えることは、UFO問題にはアメリカの政府をはじめ、世界の国の政府でも関与している可能性を、社会に知らしめた事にもなりました。

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